昨日に町長選挙の投票が実施された大治町で、みんなの党が推薦した岩本氏が現職町長と27才の若き新人候補を破って当選した。7月の参議院選挙をひかえ、みんなの党が単独推薦していた事から大きく取り上げられている。
日曜日には道路の反対側が大治町となる横井庄一記念館に通い、知人も多く存在するものの、選挙が行なわれていた事すら知らず、当選した岩本氏が元中日ドラゴンズの選手だったと言われても中日嫌いの私には判らず、報道では2年前に飲酒運転で書類送検され辞職勧告を受けていたとあり、前途多難にも思えます。
岩本氏は、名古屋市の河村市長と同じ「町民税10パーセント減税」と、名古屋市への編入合併を公約としており、本日の夕刊では河村市長の好意的なコメントが報じられていますが、落選した2人の得票数は岩本氏を大幅に上回り、当日の投票率が43パーセントしかなかった事から町民の総意の確認が必要だ。
以前の一言にも記したことがありましたが、大治町については名古屋市の浄水場が存在し、名古屋市と同じように名古屋市交通のバス路線が走っている事から、名古屋市との合併については隣接する「あま市」とは名古屋市の対応も全く違い、好意的な話を名古屋市議から聞いた経験もあります。
さて、娘が名古屋市港区に住む事から実感した事ですが、私の住む津島市よりも緊急時の医療対策は充実しており、田舎の町村の合併にこだわるより名古屋市と協調した方が得策に思えますが、市町村合併については経済的損得だけでは決められません。
私が日曜日に通っている横井記念館についても、現在は名古屋市中川区に編入されていますが、かつては海部郡の富田村であった事から、合併したことから封印された過去との断絶も存在します。
もっとも私は、市町村合併については元々反対であり、30万人以上の大きな合併なら真剣に考えますが、数万人から10万人程度の町村の合併は弊害も多く、津島市が合併できなかった事を被害者意識から話す人もありますが、当時話題となった愛西市となった2町2村との合併は破談になって良かったと確信しています。
昨日の一言にも居住福祉について記しましたが、市町村合併が国からの補助金頼みで、市独自の街づくりの指針が共有されていないと、未だにハコモノ行政(愛西市は市役所庁舎建設や火葬場建設)に走り、住民の福祉やサービス向上には至りません。
住民を主役として考えると、減税は勿論ですが、医療や教育など市民が安心して生活できる環境を第一として考える必要があり、そのためには候補者の優劣に左右される選挙の公約によって決めるのではなく、住民投票制度の制定や意見の集約ができる環境整備は急務でもあります。
沖縄県でも米軍基地問題で民意が大きな視点となっていますが、選挙結果は立候補者の総合的資質が反映され、今回の選挙でも単独公約の一騎打ちではないことから、当選した町長の勘違いは注意も必要だ。
5月31日の一言