秩父第七番法長寺の牛伏像
一昨日に坂東三十三観音を結願し、昨日は秩父三十四観音巡礼をはじめ、午後5時に第18番神門寺(ごうどじ)まで巡拝して、関越自動車道花園インターから上信越自動車道、長野自動車道を経由して、中央自動車道から愛知県に到着したのが、午前1時となりました。本来は午後11時には帰宅できたと思いますが、東部湯の丸サービスエリア(上信越自動車道)で夕食を2時間もかけた雑談が原因です。
私自身は平成16年5月以来の秩父巡礼ですが、四国遍路や他の巡礼と比較しても、山紫水明に恵まれ、花に囲まれた遍路は女性に優しい一番のお気に入り霊場です。
ただし、道路は狭く、愛車キャラバンでも屋根に木々があたることから、前回はマイクロバスでこの路を通過して行ったことが信じられなく恐ろしくなりました。
右に添付した写真は、第8番西善寺の樹齢五百年のモミジで、天然記念物にふさわしく本堂よりも大きく威風堂々した姿は圧巻で、モミジがここまで大きくなるとは信じられないくらいですが、境内が見事に整備されてゴミ一つないのにも驚かされます。
上に添付した牛伏像は平成11年に寄進されており、前回の巡拝で眺めてさすったかもしれないと考えると、同行者で天国に召された人々の顔が脳裏に浮かび、人生のはかなさも実感させられます。
さて、秩父は遍路だけでなく、四季を彩る花や紅葉も見事で、花火や秩父夜祭の屋台も絢爛豪華です。一方で、秩父鉄道のSL運行や、長瀞ライン下りなど、遍路だけではもったいない魅力があり、来月は結願を果たして観光もしたいと同行者一同口をそろえます。
添付した写真は、小鹿野町にある旅館梁山泊で、ここも私のお気に入りの宿にしており、今回は到着したのが7時を回り、食べきれないほどの料理と、天然温泉も十分に堪能できなかったため、来月は5時前に到着して、温泉や夜景見物やホタルの鑑賞にも出向きたいと考えています。
四国、西国、坂東と巡拝した中でも、一番のおもてなしをメンバー全員が感じた宿でもありました。
本日は帰宅してパソコンのメールを確認して寝たのが3時で、9時から開催された市役所の出納監査に参加したため、睡眠不足は否めませんが、体調は万全で明日も春日井市まで出向きますが、愛車の手入れと休養も重要なため、日曜日までニッサンの工場に入れました。今回は走行距離も1300キロ程度ですが、酷使に耐えてよく走ってくれました。
「もしもし」
「はい、大鹿です」
「高野山にお詳しいと聞いたんですが…」
「高野山ですか?」
電話の主は地元津島市のお寺の奥様ですが、私自身は高野山に詳しいとは言えないものの、お寺から高野山に詳しいとして同行を問われたことに気を良くして、先に予定していた上高地音楽祭とテンビンをかけていると、遍路中のメンバーから「先約優先」とクギを指されました。
もっとも、私の10人乗りのジャンボタクシーがあることからの依頼ですが、これまで金儲けで運行させたことがなく、費用を聞かれても答えられず、依頼主がどの程度の旅程を考えておられるのか解らないことと、お金をもらっても「運転手さん」では気乗りできず、遍路の先達として話が折れ合えるかによっては、大好きな上高地行きを断念せざるを得ませんね。
もっとも、私が勝手に予定していた上高地行きを、私が行く事を前提として参加しようとしていた人々の存在にもびっくりですが、身体は一つしかありませんから、非情な選択を迫られる展開も迎えることとなりました。
5月30日の一言