厳冬期の釜トンネル
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2011年12月23日の河童橋
10年前の上高地の思い出は、これから記す主人公が存在したことで実現しました。
先週金曜日に行われた民生委員の会議中、家庭が破綻して先月から電気が止められている家庭が議題となり、中学3年生になる子供の生活を何とかしようと議論を重ねました。
色々な意見がある中で、私は警察しか救える道はないと言いましたが、当事者と一番近く接している私からは市役所や福祉関係者では救えない家庭環境に陥っていると確信し、子供の父親が唯一尊敬している中学時代の恩師に連絡して説教してもらうことにして散会しました。
問題となった家庭の父親は、私と一緒にPTA活動や不登校の生徒を支援する活動を行った知人(母親)の息子さんで、かつては名古屋市の職員として真面目に生活していましたが、薬剤師だった奥さんと泥沼の争いや揉め事が続き、お互いが精神状態に異常をきたし数年前に離婚しました。
両親が亡くなったため私を頼って訪問するようになり、離婚前から度々問題を起こし、数年前にも新聞に掲載される事件を起こしており、その度に警察署や弁護士から連絡が入り、周りの知人に借金を繰り返すなど救いようのない生活になっていました。
公務員でありながら税金や公共料金を滞納しており、昨年仕事を退職した退職金で全てを清算したものの、次の仕事が定まらず昨年末には家庭の電気が止められ、風呂にも入れない状態の中で親子が生活していましたが…
民生委員の代表が息子さんの中学校の担任教師に連絡をとり、何とかしようとしたその翌日となる2日前の新聞に、その父親が窃盗で逮捕されたとの報道があり、これからは関係する担当部署が対応するのでしょうが、親族と絶縁し両親の居ない父子家庭のため、子供に何かがあった場合の学校からの連絡先は私になっていたことを考えると他人事ではありません。
いつ頃から窃盗に手を染めていたかは不明ですが、おかしな言動を私の家内が怖がり、1ヶ月以上風呂に入らず、髭も伸び放題で異臭により近づけない状態で、一週間ほど前に真っ黒になった汚れたマスクをして訪れたため、新品のマスクを与えて私のお気に入りのマックへ誘いました。
逮捕された今にして思えば、年末に金の無心を各地でしており、無職で無収入では生活は持続できず、何も口にしていないと思いハンバーガーを食べさせた位では何の解決策にもならなかったと反省しても、それ以前から犯行を続けていたことから、そんな予感はしながらも家内の「怖い」の一言で真剣に向き合っていなかった事実は後戻りのできない事態を招いてしまいました。
この10年間には色々な出来事がありましたが、離婚したことが結果的に家庭の破綻する原因になったものの、離婚前からお互いが精神科の治療を受け、救急車やパトカーが連日訪れる生活が続いたことから、最終的には警察力に頼って離婚させるしか結論が出せませんでした。
もっとも、今回の事件についても、起こした罪は免れないものの、経済的に追い詰められ正常な判断ができなかった精神面の欠落もあり、罰するだけでは解決しないと思われ、根本的に子供の生活も考えていかなければなりません。
そして、子供には全く罪はありません。昨秋参加した修学旅行のお土産を持って私の三男の接骨院を訪れていたと聞き、今からでも出来ることがあれば何とか力になりたいとは思いますが、こうなる前に正直に相談されていても何ともしてやれない無力感も残る顛末となりました。