衆議院山口2区補選で民主党候補者が大差で当選し、福田首相の求心力が著しく低下する可能性が指摘されているが、指摘されている後期高齢者の医療制度や年金、ガソリン税の復活など、民主候補へ確実な追い風になったものの、そもそも候補者の擁立時より自民候補に無理があった事が忘れられている。

 今回の補選は、2月に実施された岩国市長選に自民現職が転出した事に伴う空白の議席を争う選挙であったが、民主候補は前回の衆議院選挙で落選したというものの、前回の選挙が小泉ブームで自民が躍進した選挙だった事と、落選とはいえ比例中国ブロックで生き残った現職からの立候補という事から、自民党の擁立した新人で退職間近な官僚候補とは器が違いすぎてはいなかったか。

 いずれにしても、惨敗した自民党については福田首相のダメージだけでなく、首相の最後の権力である衆議院の解散権も持ち出せず、国民の意識とは反する「暫定税率復活」を決め込んでおり、回復する可能性のない不人気のままでの政権運営が続けられていく。

 こんなことを言うと結果論となるが、2月の岩国市長選に現職国会議員を擁立する必要があったのであろうか。確かに国の防衛問題と日米関係を左右する選挙ではあったが、選挙に勝ったことが岩国市民の民意であったとは思えず、仮に国にとって都合の悪い市長が続いても、国政の混乱を招くよりはましだったと思われる。

 政府は日米関係を優先し、政府に都合の良い市長の誕生を画策したのであろうが、国際貢献での自衛隊の海上給油が休止しても日米関係が悪化したとは思えず、岩国問題から生ずる障害が発生したとしても、民主国家であるべきアメリカの理解は得られたのではなかったか。

 国会の衆参のネジレがしばしば問題となるが、国と地方の関係も、国政と国民の関係も、すべての問題が矛盾を含んでおり、今回の暫定税率復活の問題にしても、県や市町村の首長は復活に期待しており、国民の多数が復活に反対している風向きとはネジレが生じている。

 本日は地域の小学校区のコミュニティー組織の設立総会が開催されたが、行政から地域への補助金が削減され続けている事から、「何のために次々と住民組織を創らせるのか」との質問が出た。金がないから何でも住民でやれと思われるような施策も多い。国の借金は、地方への補助金を減らすだけでなく、確実に住民の生活に影響しはじめているのでもある。
                         4月28日の一言