政局が不安定なだけなら救われるが、経済状況の落ち込みが著しく、好調さが全国に発信されていた愛知県でも、トヨタ関連の工場から人の姿が消えゆく報道が目立ち、人の削減だけでなく地域社会での生活にも影響が出始めている。私の住む津島市には、トヨタをはじめ大きな工場がほとんどなく、企業に依存していない事は救いとも思えるが、下請けの家内工業やトヨタ関連の職員も多く、本日はシャープのイメージ戦略の先進地であった三重県の亀山工場からも人員整理の報が伝わってきた。

 こんな暗い社会の中で、小さな記事ではあるが、10月下旬に長崎県で捕獲して放たれた「アサギマダラ」という蝶々が、はるか彼方の台湾で再捕獲されたとの報道があり、私はこの記事に心から感動させられました。雨や強風をかいくぐり、すぐにでも折れそうな羽で、よくぞ台湾まで洋上を飛んでいったものである。

 かつて、片道切符の燃料を積んだ鉄の塊が、必死に敵を求めて飛んでいった太平洋を、チョウはヒラヒラとマイペースで飛んでいったのである。人間が必死になっても国境を越せないでいるが、もしかしたら、日本のチョウたちはいとも簡単に北朝鮮に飛んでいっているのでしょう。

 そうやって考えると、人間の行ないの汚さや醜さに反吐が出るような怒りを覚える報道もあり、愛知県内で43才の無職男性が、女子大生宅を訪問して、「水子の霊がついている。除霊しないとガンになる」と霊媒師を装って強姦する事件があり、自治体職員を名乗って2回にわたって性的暴行を犯していたとの記事も掲載されてきた。

 この男性は同様な手口による前科が2件あると報じられており、仕事とはいえこんな男を弁護する弁護士に同情したい心境だが、無罪の主張に対して名古屋地裁は懲役5年の判決を下しており、身柄が拘束されるしばらくは安心でも、刑期を終えた後にも同様な事件を犯す可能性は高く、釈放後の地域での監視が必要でもあろう。

 さて、私にとっては6回目の四国遍路が、来週には結願を迎えようとしているが、偶然とは思われるが今回の遍路では娘に代わった深刻な祈願から不思議な体験にも接しており、こんな偶然を霊力と信じきっている娘を見ると、霊媒師を装った犯罪は後を絶たないようにも感じられてくる。

 護摩に祈願した張本人の私が偶然と言うのは、祈願したご本尊様や僧正様に対する罰当たりな言葉ではあり、娘のために必死に祈願して、同行した周りの人々も内容を知っており、結果は本当に神がかり的な事と思う反面で、やっぱり偶然だろうと自問自答するしかないが、神や仏を騙った犯罪には厳しい天罰が下される事を期待したい。
                                 12月12日の一言