久しぶりでテレビ画面から『八起会』の名前を聞き、代表の野口誠一氏の名前を懐かしく感じるとともに、仕事を辞して10年の歳月を実感する事となりました。本日の朝日新聞朝刊には、かつて津島市に赴任していた記者3人それぞれの記名記事が掲載され、懐かしさを感じた事もありました。

 私が野口さんの話を初めて聞いたのはNHKラジオの深夜番組『ラジオ深夜便』で、当時は新聞販売店のため朝の3時に起きている事が当り前で、配達に出た人々の様子を見ながら声をかけるのも仕事にしていたため、雑音の少ない時間帯に車中から聞いていただけに印象に残っている。

野口さん関係のHP⇒ http://www.sbrain.co.jp/keyperson/K-1230.htm

 不況になり、大企業の厳しい人員削減が伝えられてくるが、中小企業や家内工業、個人店主にとっては赤字が続けば倒産が確実となり、借金が返せなければ夜逃げも選択肢となる。実は、私の周りにも倒産や夜逃げした人も多く、それらの人々は独立して起業していた人だけに、PTA役員など地域の中では活躍された人も多いため、一層に淋しさも募るものがある。

 もっとも八起会の野口さんの倒産した理由は、仕事は順調に進んでおり、会社の金で豪遊を続けた夜の浪費が原因であり、倒産はさせたものの経営者としての能力が無いわけではなく、倒産後に八起会を作って人の相談に乗る一方で、講演や著作活動など失敗した人生ではない。

 私の周りにも倒産や自己破産をしたり、夜逃げしただけでなく、自殺をした人もあるが、自営業者の中には地域のボランティアとして協力を仰いだ人もある事から、倒産や廃業が人生の終わりではなく、再起を促すとともに、次の目標を掲げてもらいたいものでもある。

 私自身の話となるが、学生時代に起業独立し、議員になる二ヶ月前に廃業したものの、それ以後議員を続けている事から失敗したとは思われていないが、私自身は現在の生活環境を目標にしていた訳ではなく、昨年7月より家内を働きに出した事から、経営者としては失格で、雇用していた人々のその後の人生にも影響した事や、経営者として完全燃焼できなかった反省も大きい。

 さて、世の中で失敗する人や、倒産や夜逃げをする人には、自業自得と思える人が多いが、世の中の制度や社会の環境の悪さもあるので注意を促したい。そもそも、私が起業する頃には銀行の融資はひじょうに厳しく、今のように簡単に借りられる貸店舗も存在しなかった。

 世の中は予定通りには行かず、病気や事故など想定外の事態が起こり、借金でスタートしていれば休業は即廃業と倒産に至る。我家も貸店舗を所有しているが、そもそも「儲かるから」と知人に勧められた建築だけに、借りる人は支払いが重く圧し掛かっていく。自営業に関わらず、マンションや分譲住宅の支払いができずに転出する人も存在する。

 「今度は〇△が危ない」などと、簡単に倒産する店舗の予想が地域の話題になるが、空き店舗の入居者を探す住宅業者が奔走するものの、次の入居者は確実に見劣りする。店舗の廃業が続き、アパートやマンションの空家が続くと、最後は外国人の溜まり場と化していく。

 八起会とまではいかないが、地域にも同じような組織や、司法や経営にも詳しい相談場所が求められている。倒産した人は縁起が悪いと遠ざける風潮も多いが、周りを見渡すと実に多くの知人が対象となっており、改めて本日まで忘れていた八起会の存在にハッとさせられたのでもあった。
                                 2月15日の一言