駿河湾を震源とする地震によって不通となっていた東名高速道路は、盆の帰省ラッシュに間に合わせるため昼夜の復旧工事を進めていたが、下り線は改修されたものの上り線は15日までずれ込む事になったと発表されている。

 磐石と思われていた東名高速道路の本線道路の崩壊を予想していた人はおらず、東海地震の可能性の高さから国家的規模で防災対策が進められていたが、今回の地震が国の想定する東海地震とは違うと同時に、東海地震の規模はさらに大きい想定を考えると大変な現実となりそうである。

 さて、今年から国の施策で高速道路の通行料が千円となり、盆の帰省ラッシュも過去とは比較できない渋滞が起こりつつあるが、東名高速の復旧工事に不眠不休で対応する中日本高速道路の幹部の心境はいかがなものか心境を聞きたいものでもある。

 今回の地震による復旧工事についても24時間体制で復旧作業が続けられているが、道路維持には莫大な財源が必要とされ、かつては高速道路を管理していた道路公団が、国によって東日本、中日本、西日本等の民間会社とされ、企業は利益があって成り立つ事を考えると、高速道路の一番の収入源となっていた通行料を国によって千円に減額され、民主党は通行料の無料化を公約としている事から、国の身勝手な施策や公約が企業の自立すら風前の灯火のようにしているように感じさせられている。この会社の関係者の存在は国会議員には見えていない。

 こんな中で、昨日には東京都内のホテルで麻生首相と民主党の鳩山代表による党首討論が開催され、それぞれの選挙(政権)公約に対する批判と反論が繰り返されたとの報道があるが、選挙を目前として選挙で盛り上がるべき時期ではあるが、7月から連続した水害や土砂崩れで西日本各地では多数の人命が奪われたばかりか、復旧も済んでいない事から、国と地方との大きな感覚の違いも実感する。

 私の妹は地元の鉄道会社に勤務しているが、新幹線の乗車券が入手できなかった若い国会議員が、「自分を誰だと思っているんだ」と、国会議員と名乗って怒鳴られ続けた経験から、「この人には絶対に投票しないで」と連絡してきた事があった。こんな話を思い出すと、総選挙より災害の後始末を優先させて欲しい。
                                   8月13日の一言