北アルプスの奥穂高岳で遭難者を救助に飛んだ岐阜県の防災用ヘリコプターが救助作業中に墜落炎上し、操縦士をはじめ搭乗していた3名が命をおとす事故が発生した。

朝日新聞の関係記事↓
       http://www.asahi.com/national/update/0911/NGY200909110008.html

 結果論であるが、登山中に心肺停止状態の64才の男性を救助に向かい、57才の操縦士と47才の整備士、34才の救助隊員が死亡し、高額なヘリコプターも大破した事から、命を損得勘定で図る事は不謹慎かもしれないが、心肺停止状況の1人を救うために失った犠牲は極めて大きい。

 最近の登山事故でも中高年の遭難は増加の一途をたどり、全国各地から事故や遭難の悲報が流れてくるが、今回の登山者も64才の男性で詳しい登山歴や状況が判らないものの、10人の登山グループから通報が入ったとあり、心肺停止状況の中で人工呼吸など救命措置が行なわれたのか登山者やグループの対応にも疑問が残ります。

 新聞報道によれば、登山グループから通報があったのが午後1時35分ごろで、防災ヘリが現地に到着して活動を始めたのが午後3時5分となっている事から、救助を要請した人々の救命行動や、遭難者の心肺停止状況が的確に通報されていれば今回の出動は不要だったのかもしれません。

 一方で、北アルプスにはヘリコプターの爆音が定期的に聞こえているが、今回の事故機が各務原市の航空自衛隊岐阜基地から飛来していたとの報道から、残酷なようだが貴重なヘリコプターの有効利用のためにも、無責任な登山の反省と戒めにしたい事故とも思います。

 そもそも生活習慣病や持病を持ち、薬を携帯しているような中高年は不用意に北アルプスに入るべきではなく、登山口には登山届けの提出ポストはあるものの、全く自由に入山できる現状は問題であり、簡単に救助を依頼する体質を改める必要も感じます。

 今から30年前の話となりますが、北アルプスのふもとの上高地で、頭痛のため診療所を訪れた時に「そんな事のための診療所ではない」と診察すらしてもらえませんでした。時代は変わりましたが、北アルプスの壁は高く、挑戦そのものに覚悟が必要です。
                                    9月12日の一言