http://www.asahi.com/national/update/0525/TKY201005250535.html
 
 本日の報道では大相撲の本場所に暴力団幹部が観戦していた事が問題となっているが、どんな事情があって相撲協会の親方が便宜を図ったかは推測の域を得ないが、私個人は法を犯せば問題だが、暴力団の看板によって全てを批判すべきとは思えない。
 
 「インテリが作ってヤクザが売る」の一言は、私が23年間関わった新聞業界を象徴する言葉で、一流大学出身の新聞記者が取材して書き入れた新聞も、所詮はヤクザと変わらぬ人々が販売しているという意味で使われた言葉です。
 
 実際に私が販売店主を務めた時は、多くの新聞拡張(営業)員を店に迎え、法律に反する拡販品(サービス)を持たせ、地域へセールスに送り出しており、購読契約を巡る揉め事は新聞社は知らぬ顔で販売店に被けていました。
 
 「無理やりハンコを押していった」とか、「勝手にサービス品を置いていった」と契約者からのクレームを販売店主の私が受け、「はい、判りました」なんて地域住民を庇うと、「どんな思いで契約を取ったか判らないのか」と怒鳴る者や、暴力団との関わりを口にした拡張員も存在しました。
 
 私の場合は生まれ育った地元ですから、揉め事は自分が泣かされる事が多かったものの、相手に落ち度のある契約も多く、購読する気もなく契約してサービス品を返さない相手も存在し、泣き寝入りもできずに矢面に立たざるを得ない場面もありました。
 
 問題は、売り手の販売事情もありますが、地域には暴力団紛いで話も出来ない輩も多く、正当な手続きで成立した契約を無視するばかりか、サービス品は使われて回収の価値もなく、新聞を配達しても購読料を一切支払わない家庭も存在しました。
 
 一番印象に残る揉め事は、横着な契約不履行に抗議した当方へ、ヤクザ風若者が車を連ねて押しかけ、駐車場前の道路に車を停め、我家の訪問者が車を出せないようにした挙句に、店舗の扉を開けたまま道路に向かって大声で叫んで暴言を続け居座った事でした。
 
 「契約した本人を今すぐ連れてこい」と無理な注文に、夜まで膠着状態が続き、警察も仲裁には入ってくれない事から、拡張員の派遣会社に連絡すると、東京より電話が入り相手は素直に帰っていきました。
 
 この仲裁に入った関係者は大手暴力団の幹部(定かではありません)で、名前を出せば誰でも知っている有名タレントを電話一本で呼び出せる人物でしたが、良い事とは思えませんが、警察でも嫌がる揉め事を電話だけで収めてしまったのです。
 
 ただし、電話の内容は何も判らず、私は何も見返りを求められておらず、この恩人は暴力団関係者ではあったものの、私が新聞販売店を廃業した後も暫くは年賀状が届いていました。
 
 何事も奇麗事や法律だけでは解決できず、頼るべき警察ですら「民事の事は…」と逃げてしまう現実があり、「蛇の道は蛇」の諺があるように、良策とは思いませんが悪には悪を持って対処するしかありません。
 
 私は暴力団が良いとは思いませんが、公権力によって暴力団を全て排除する事で、暴力団の紛い者やチンピラが世間で横着の限りを尽くしている現代社会は新たな問題に思えてなりません。
 
 テレビや新聞で正論を吐いているマスコミも、全く暴力団とは無縁とは思えず、「必要悪」として、悪人には更に上をいく悪人の存在も重要で、私は暴力団というだけで排除する奇麗事の社会の方が好きになれません。米軍の武力を日本の抑止力と発言した鳩山首相も同一です。
 
 今回も昨年の名古屋場所が問題とされており、名古屋の暴力団が対象となっているようですが、社会の裏側では何事が起こっているか判らず、刑務所で刑務官に殺害された服役者もあり、任侠の人に救われた人もある事から、今回の報道には違和感を覚えずにはおられません。
                                    5月26日の一言
追伸
本音で記しましたが、この一言だけで暴力団擁護とは思わないで下さい。