陸上大会の棒高跳び競技で転落して重い障害が残った福岡県立高校の元陸上部員の男性に、注意を怠ったとして指導教諭の過失を認め、県に約1億1500万円の賠償を命じた昨年2月の二審・福岡高裁判決が最高裁で確定したと報じられている。
棒高跳び失敗し障害 高校の部活顧問の過失認定 最高裁
詳しい状況が判らないが、首を骨折して両手両足にまひが残った事から、障害を持って一生を送ることを考えると、当然な賠償金のようでもありますが、指導する教諭に求められる責任を考えると注目となる判例と思います。
平成7年の春…
「お父さん、息子さんを出場させて下さい」
「えっ、飛べないでしょう」
「飛べなくても良いんです。1回だけ飛ばさせて下さい」
「えっ、無理ですよ」
当時高校2年生だった息子は、陸上大会の一週間前に交通事故に遭い、両足を負傷して松葉杖を使っていましたが、息子の走り高跳びを指導する教師からの電話で、半年前から日本一を目標に完璧に仕上げていた事から、息子が飛ばないと自分を納得させられないと、教師として言ってはいけない言葉と断って連絡がありました。
日本一の言葉は信じられなかったものの、教師が私の息子にかける期待に胸打たれ、「先生にお任せします」とお願いしたところ、両足に2本ずつ痛み止めの注射を打って出場した息子は、名古屋市の大会で2位に入り、愛知県大会も2位で通過して東海大会の出場を果たしてしまいました。
足の痛みは続いており、静岡県で開催された静岡大会は、痛み止めを2本も打ってくれる医師がなく、痛みから歩く事もできず、一度も飛ぶことなく棄権したものの、夏のインターハイで愛知県で1位だった高校の先輩が優勝し、3位の選手も全国で3位に入った事から、息子は棄権したことの後悔とリベンジに苦しい一年がスタートしました。
松葉杖をついた息子に出場を期待する教師は異常としか思えませんでしたが、息子が風邪を引いている事も知らない私に、早朝から息子の体調を問い合わせるような教師であった事から、親でも入り込めない師弟関係を実感させられ、翌年日本一にはなれなかったものの、日本一を目標に指導する教師の存在が、息子を5位入賞まで導いてくれたと感謝しています。
当時の私の心情を振り返って、当事者となった場合に添付した記事のように損害賠償を求められたか複雑な心境ですが、何でも損害賠償と裁判で責任を問われると、教師に身体を張った全力の指導は求められず、添付した記事では判らないものの、大会にスポーツ保険は当然だが、練習にも保険をかけておかないとスポーツも指導できません。
さて、同じ事がボランティアにも言え、善意で人に貢献しようとしたボランティア作業中に、第三者に被害を負わせると、莫大な損害賠償を求められた判例が残されている事から、安易なボランティア活動も難しい環境に思われます。
一方で、過去に起こった事故でも、自己責任として補償を求めず時効が済んだケースもあり、時代の変化を実感させられるとともに、善意の行為でも万が一を考えて万全な保険を完備する必要も感ずる一日となりました。
12月6日の二度目の一言








