私の地域では、明日に公立中学校の卒業式が行われますが、地元の中学校では前日に卒業式の予行練習が行われ、この行事に併せて同窓会の入会式が行われており、会長として卒業生に簡単なお話をしてきました。
 
 中学・高校時代の問題児であり非行少年が会長ですから、何を話すか話題の選択は重要で、過去に自分の非行体験や高校の落第体験などを語り、「なんで、わざわざ自分の汚点をさらしてしまったか」と悔いた反省が脳裏に浮かび、本日は過去に感動したハンマー投げ室伏選手のお父さんで、アジアの鉄人と言われた室伏重信さんの話と、将棋の天才・鬼才と言われた升田幸三さんのアドバイスを組み合わせた真面目な話を紹介したものの、平成生まれの卒業生には判らない話でしかありません。
 
 真面目に聴いてくれた卒業生も多かったので、少しは理解してくれたと思いますが、私のような不良少年の後輩には退屈な話で、途中から入ってきて、そのまま会場を立ち去るなど、先生も注意できない雰囲気の生徒が存在しました。
 
 挨拶が終わり、校長先生と式場を出ると、学ランを着込む卒業生がたむろしており、そのまま校長室に先導されましたが、このまま無視して退出するのは自分らしくない事から声をかけました。
 
 「オレも君たちみたいな生徒だったんだぞ」
 「ふーん、オジサン誰ー?」
 「同窓会長さんだ」 (校長)
 「高校に行っても絶対に辞めるなよ」
 「彼らはもうすぐ入試なんです」 (校長)
 「オジサンはぐれて落第して高校に5年も行ってたんだぞッ」
 「うそー、本当ーに?」
 「ウソじゃない、卒業した時は成人式をすぎてた」
 「オジサンって、もしかして有名人の人?」
 「そうだぞ、立派な先輩だぞ」 (校長)
 「もしかして、青い看板の人?」
 「おおしかさん?」
 「そう、そう、よく名前まで覚えとってくれて有難う」
 「前を通るもん」
 
 こんな感じで、真面目に会場に座っていた卒業生が全員退出した後まで、校長先生と2人で少年たちとの会話が弾み、式場の外に存在した卒業生たちと、素直な会話に発展したことから、もっと自分の非行体験を語って、私と同じように学校からはみ出している後輩たちの力になればよかったと反省です。入試を控えているものの、彼らの高校生活には厳しい現実が存在しそうです。
 
 私は同窓会長となっていますが、校長先生は小中学校の同級生で、卒業生の校長先生は珍しい存在であり、地域のボランティアを受け入れ、生徒も地域行事に参加する姿が新聞にも紹介されています。
 
 校長先生も定年まで2年と迫り、私も校長の定年を機会に会長を辞めると宣言していることから、母校の発展とより充実した教育環境を実現する話が昼食も忘れて延々と続き、時計を見ると2時を廻っていました。
 
 同窓会長としても、一市民としても、自分の非行体験と、不登校の先輩として、学校に来られない生徒や、非行に走って警察と縁がありそうな後輩たちと確実に語り合える雰囲気を実感したことから、具体的にボランティアに名乗りをあげてみたいと思います。
 
 大阪市の橋下市長が、義務教育の落第をイメージする発言をされましたが、落第に至るまでに、横道にそれて学業に遅れが出た生徒を救う手立てが重要で、私の中学時代にも私の学業の遅れを心配した人が、大学生の息子さんに勉強を教えてくれるように手配していただきました。自分の受けた恩を返せる機会も少ないため、ちょっと頑張りたいと思う母校訪問となりました。
 
                                  3月7日の一言