全国で最多を記録している愛知県の交通死亡事故の対策として、愛知県警は検挙された人に酒を提供した飲食店に対し、店名を公表したり、酒の提供を禁止する命令を出したりできる条例の制定をめざしているとの報道がありました。
年末にも、法制審議会が悪質な運転による死傷事故の厳罰化を議論し、法務省が新たな罰則を盛り込んだ法改正の原案を示すと報じられ、飲酒や薬物、発作を伴う病気が原因の事故について、自動車運転過失致死傷罪と道路交通法違反(酒酔い運転など)を合わせて適用した場合の上限である懲役10年6カ月より、重い量刑にする方向が発表されていた。
愛知県警の発表について、前向きな対応には違いありませんが、これまで酒を提供した飲食店への対応が甘く、飲酒運転による重大事故が起きていても、提供者に厳罰が課せられることは少なく、野放し状態が続いてきました。
飲酒運転、店から防げ 店名公表など愛知県警が条例検討
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条例案では、飲酒運転で検挙された者に酒を提供した店で、1年以内に飲酒運転で検挙される客が出たり、店側が飲酒運転をしないようポスターを掲示しなかったり、代わりの運転手がいるかを確かめなかったりした場合、県公安委員会が指示書を出す。対策をとらなければ、店名を公表したうえ、酒類の提供を禁止する命令を出す。さらに従わなければ、5万円以下の過料を科す。
飲酒運転をめぐる罰則つきの条例は昨年9月、全国に先駆けて福岡県で全面施行された。同条例では店名は公表されるが、酒の提供禁止命令の規定はない。
■違反、目立つ郊外居住者
愛知県警が、昨年11月までに飲酒運転で検挙した人が住んでいる県内の自治体を調べたところ、郊外部が多いことがわかった。県警は、交通網が発展していない地域で、飲酒する際に車ででかける傾向が強いとみている。
免許人口1万人当たりの検挙者数が最も多かったのは、武豊町の8.43人だった。豊山町の6.18人が続いた。4人以上だったのは名古屋市守山、港、南の各区のほか、名古屋市近郊、蒲郡、豊橋、岡崎各市などだった。
これに対し、繁華街を抱える名古屋市中区は1.93人で、同市中心部は少ない傾向だった。
新しい条例案では、飲酒運転の違反者や、違反者に酒を提供した飲食店が多く、飲酒運転の根絶に重点的に取り組む必要があると認める市町村を「重点自治体」に指定。自治体名を公表したうえで、効果的な対策をとるとしている。
さて、今回新聞に発表された、「検挙した人が住んでいる県内の自治体を調べたところ、郊外部が多いことがわかった」ことから、「繁華街を抱える名古屋市中区は1.93人で、同市中心部は少ない傾向だった」ことは事実としても、その結果から郊外の飲食店をターゲットにしたような対策や報道には疑問が残ります。
私は議員になった平成11年以降こそ飲酒運転を厳禁し、このブログの一言でも飲酒事故やひき逃げに対して批判の記載をしていますが、それ以前の生活の中では知人とともに飲酒運転した経験があり、警察の飲酒の検問を避けて帰宅してきたことも何度もあります。
検挙される人が繁華街ではなく、郊外に多いというのは、飲酒運転によって検挙された場所が郊外というだけで、名古屋市の繁華街で飲酒後に郊外に出る際に検挙されている可能性が圧倒的に多いと思います。
公共交通の足が不足することから、郊外部で飲酒運転が存在するのは当り前のことですが、飲酒運転の常習者は警察が飲酒運転を取り締まる場所を熟知しており、私の経験では大きい川を渡る橋の前後や逃げ道の無い一本道に限られ、常習者は絶対に検挙されない道を走ります。
肝心な事は、新たな条例を出すことよりも、飲酒運転で重大事故が起こった場合に、飲酒運転になると承知で酒を提供した飲食店には、被害者が運転手と同等の賠償を求めていくことがより実効性があると思います。
このことは、被害者の立場になれば当り前で、まともな運転ができない状態まで酒を提供し、そのことが原因で事故に遭遇して命まで落とした場合の被害者本人と、残された遺族の心境を考えれば見逃してならない問題と思います。
愛知県は交通事故による死亡者数が全国最悪を続けており、昨年は私の近所で起こった事故で私の知る2人が命を失っているだけに、運転者として事故防止を心がけるだけでなく、事故の原因や事故防止を訴えていきたいと思います。
1月6日の一言








