愛知県名古屋市で高野山真言宗の別格本山に指定されている八事山興正寺で、僧侶の資格を持たないハローワークで募集して採用した見習い僧侶を、信者の通夜に1人で派遣していたとの報道は、弘法大師や真言宗を信仰する人々に大きな波紋を生んでいます。
報道によれば、八事山興正寺では住職が替わった平成18年頃から僧侶の不当解雇を進め、通夜や葬儀に見習いの僧侶を入れないと回らなくなり、人手不足からホームページやハローワークで僧侶を募っているとありますが、数年前には不正経理でも摘発されており、葬儀会社との結託のウワサなどを聞くと、弘法大師や空海を信奉する人々にとっては信じられない行為でもあります。
僧侶を次々解雇、人手不足に 見習いに通夜任せていた寺
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これに対し、興正寺側は「僧侶が寺に出入りする葬儀会社などと結託して住職を失脚させようとした。契約違反で解雇の理由になる」と主張した。
09年の判決では、僧侶の行動が寺の解雇を正当化するものだとは言えず、いずれも解雇は無効だとした。判決は確定している。
また、興正寺から「委託契約に切り替えないのなら出勤には及ばない」と告げられた名古屋市昭和区の僧侶(47)は地位確認を求めて昨年に提訴。寺側が僧侶側の主張をすべて認めたため、事実上の敗訴となった。
興正寺は、現在の住職が就任した06年3月以降、自分の寺を持つ僧侶とは雇用から業務委託契約に切り替えを進めている。
興正寺は否定するが、関係者によると、相次ぐ「不当解雇」が人手不足の一因となったという。興正寺にいる僧籍を持った僧侶は現在、他の寺院と兼務する8人を含めても20人未満。この関係者は「通夜や葬儀の当番に見習いを入れないと回らなくなった」と明かす。提訴した3人は裁判後、葬儀を担当していないという。
「大鹿さんも僧侶になったら」との一言は、浄土宗の僧侶を務める叔父の知人の僧侶からで、その方も企業を定年退職してから親のお寺を相続しておられますが、浄土宗では比較的簡単に僧侶になれそうでしたが、私は仕事としての僧侶には無関心で、修行に期待するものがあったわけです。
その考えも、「僧侶は永年修業している我々本職に任せなさい」と、僧侶にならなくてもお寺を通じての修行は可能だとする、四国遍路で親しくなった僧侶の一言に納得させられて四国遍路を続けているものの、今回の名古屋の報道はまったく僧職にある人達の信頼も失うような大事件でもあります。
僧侶見習が通夜、遺族憤慨 名古屋の寺「修行の一環」
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男性は作法を熟知しておらず、納骨に必要な作法を一部省いた。インターネットで探した他宗教の法話を自分の経験に置き換え、遺族に話した。作法がわからず、寺に相談したが聞き入れられなかったという。
墓の作法を省かれた女性(52)は「信じていたのにひどい。やり直してほしい」と憤る。昨年1月に妹を亡くした女性(80)は、見習いとは知らずに興正寺に布施と寄付金計200万円を払った。妹と2人暮らしだった女性は「妹は成仏できたのか。随分ばかにしている」と怒り、寺に謝罪してほしいという。
■寺「深刻な人手不足」
興正寺の梅村正昭住職は、見習いに任せたのは「修行の一環だ」と強調する。ハローワークでの募集は「深刻な人手不足」が理由だという。2004年ごろからホームページなどで募り、約3年半前からハローワークも利用しはじめた。
ただ、こうして集まった約8割は見習いのまま1年未満で寺を離れたという。ハローワークで募集した4人全員も、1~3年未満で寺を去った。通夜などを1人で担当後、「能力や姿勢が著しく欠落している」として、寺にやめさせられた見習いもいた。
興正寺の現状について、高野山真言宗の最高議決機関「宗会」の星島光雅議員は「通常は1人で見習いに担わせることはない」と指摘する。「死者の魂と、遺族を導く責任重大な儀式。十分な修行を積んだ正式な僧侶に任せるべきだ。法律の規定がない分、宗教者自らが律すべきことだ」というのが理由だ。
一方、全国に約3700ある高野山真言宗寺の総本山金剛峯寺の片岡良仁・総務部次長は「興正寺が従業員を僧侶にするべく修行させているので問題ない。ただ、僧籍がなければ高野山真言宗の僧侶ではない」との立場だ。
私は最近のこの一言のスペースにも記してきましたが、知多半島の八十八ヶ所霊場会の案内書や、住職の法話や知多の先達の宣伝する内容に、弘法大師(空海)を利用した史実とは違う内容に、機会があれば反論を続けてきました。
1200年も前に空海は、中国から持ち帰った密教の教典の貸し出しをめぐり、天台宗を創建した最澄とは絶縁となる断りを入れたと伝えられていますが、そうやって考えると真言密教の根源に関わる教義や、知多半島の観光客目当てに都合よく宣伝される霊場のあり方には、四国遍路とは全く異質で、健脚目的程度のスタンプラリーとは一緒にはされたくありません。
さて、今回の八事山興正寺の問題も、宗教にとっては一番大切にされなければならない根本とか真髄が忘れられており、僧籍の無い作法も知らない見習い僧侶でも良いと判断するのであれば、僧侶でなく葬儀屋さんにテープを借りて通夜や葬儀を行なっても同じではないか。
資格のない見習い僧侶でも僧侶として派遣され、故人の位牌やお墓への納骨までされてはたまりませんが、四国別格二十霊場の第13番仙龍寺のご住職は、愛知県に多くの営業所を展開する企業主に請われて毎年愛知県を訪れて来られますが、企業の浮沈に関わる重要な存在となっており、空海が創建した四国善通寺では、毎朝の勤行の後に必ず真言宗十八本山のトップに座る樫原管長が我々に解かり易い法話をされています。
報道によれば、高野山の総本山金剛峯寺の片岡良仁・総務部次長が「興正寺が従業員を僧侶にするべく修行させているので問題ない」と記されていますが、「僧籍がなければ高野山真言宗の僧侶ではない」とも述べられており、死者や故人の家族が僧侶でない者にお金まで払って通夜や葬儀を依頼するはずはなく、こんな不祥事は払拭して反省の弁を聞きたいものですね。
2月7日の一言








