
京都大原宝泉院 額縁の間
22年ぶりとは言え、奈良法隆寺の拝観料が千円から千五百円に値上げされたとの報道にはびっくりで、少子化の影響で参拝客の多くを占める修学旅行生が減ったことや、旅行先の多様化が影響したと記され、寺の古谷正覚執事長が「多くの文化財を抱える寺の維持には、ある程度の浄財が必要と判断した」と発言されているが、世界遺産選定や、平城遷都1300年祭など他力本願の結果とか思えません。
比較する規模が違いすぎますが、写真を添付した宝泉院は参道手前に有名な三千院があり、勝林院の横に存在することすら判らない不利な条件下にありながら、夜のライトアップやイベントによって参拝客を維持しており、拝観料は800円ながら抹茶とお菓子が出され、何度も訪れるリピーターが存在します。
客減れば、値上げやむなし法隆寺 拝観料引き上げ
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町によると、参拝客は、世界遺産になった93年度までは年間100万人を超えていたが、2005年度に60万人に減った。「平城遷都1300年祭」が催された10年度に96万人に回復したが、13年度は79万人だった。
奈良では、奈良市の東大寺が大仏殿と東大寺ミュージアムの共通券、法華堂、戒壇堂で計1800円。興福寺は、東金堂と国宝館の共通券で800円。
ちなみに、京都の三千院の拝観料は700円で、清水寺は300円などと安価で拝観でき、東寺にいたっては御影堂や食堂の拝観は無料(特別展の開催時のみ有料)で、「客減れば、値上げやむなし、法隆寺」と、「柿食えば…」と揶揄されるような発信は情けないの一言です。
かつて、老朽化が進んで荒れるに任せる状態になっていた薬師寺について、高田 好胤(たかだ こういん)元管主が修学旅行の生徒への法話に力を入れ、百万巻写経勧進の道を切り開いて金堂、西塔など薬師寺の伽藍の復興に道筋をつけた話は有名ですが、その薬師寺についても玄奘三蔵院伽藍公開時の拝観料は800円です。
我家は家族が多く、昨年の四国遍路や大晦日の京都には6人で訪れましたが、法隆寺に入るだけで1万円近く必要になると拝観するのも躊躇してしまい、寺院が美術鑑賞か景観鑑賞になり、お寺への参拝は何のためかかを考えさせられてしまいました。
本日の体重 71、1キロ 徒歩数 8212歩
1月28日の一言








