東京電力福島第一原発事故に伴う除染作業を福島県で、15歳の少年にさせたとして、名古屋市にある土木建設会社の専務の男(49)=福島市=を労働基準法違反(危険有害業務の就業制限)の疑いで逮捕する方針を固めたと報道されています。

 この記事だけを見ると、どこにでもありそうな話に聞こえますが、国が発注する場合、除染作業員には賃金に加え、1日あたり1万~数千円の特殊勤務手当(危険手当)が支払われているにも関わらず、建設会社の専務は「周囲には18歳だと言え」と指示するだけでなく、3千円の日給しか支払っていなかったとの話に怒りは収まりません。

 この会社の実質的経営者は元暴力団組員と報じられていますが、15歳の少年は昨年3月に中学校を卒業したばかりで、4月にハローワークでこの会社を紹介され、足場を組み立てる作業員として就職しており、6月に福島に行くこととなり、母親には「原発関係ではないし、事故現場の近くでもない」と話していたとのことです。

 少年の中学時代の行動や環境が判らないまま議論するのは無責任ですが、卒業したら関係がないと進路に対する指導が無かったとすれば、出身中学校の担任や教師の無責任な対応も事件の背景にあるように思えてなりません。

除染作業の少年に「18歳で通せ」 日給は3千円
記事の続き…
 だが、福島市内での仕事は民家の除染のための足場設置だった。7月に入ると「足場の仕事がなくなったので、新しい仕事を取ってきた」と説明された。それが商業施設の除染作業だった。
 炎天下、植え込みの草を刈り、表土を袋に詰め続けた。「外すなよ」と言われ、使い捨てのマスクを着けた。自分と同い年と、一つ年上の同僚も同じ作業をしていたという。
 少年は作業に当たる前、「18歳未満は働けない。年齢は隠せ」と言われたが、元請けの出した条件か何かで、法律違反だとは思わなかった。7月中旬の夜、現場に元請けの責任者が姿を現したため、男から「行け!」と言われ、車に隠れたこともあった。
 少年は除染作業での失敗を責められ、男から暴力を振るわれるようになり、日給は3千円にまで落とされたという。「もう続けられない」。寮を抜け出し、実家に戻った。9月になって、愛知県警に被害の相談をした。
 少年は「だまされたという気持ち。上司(男)も会社も許せない」と話し、母親は「あの会社に就職させてしまったことを後悔している。未成年を食い物にするようなことはあってはならない」と非難した。

15歳に除染作業させた疑い 建設会社の専務逮捕へ

 私自身も高校入学直後に右足骨髄炎により長期入院と手術を体験し、落第することが決まったものの次の新年度までやることがなく、遊び仲間と良からぬ遊びを繰り返していましたが、こんな時期に中学時代の担任から「絶対に高校を辞めてはいけない」と繰り返し厳しく言われ続けていました。

 現実には、翌年も病気が再発し、留年して仲間と非行に走っていたため、2度目の落第が決まった直後から、高校の担任から「私学か通信制高校に転校せよ」とか「辞めた方が良い」と言われ続けていましたが、この時も中学時代の恩師からは「辞めるな頑張れ」とエールを送られていました。

 実際に3年目の新学期が始まった時に、高校の出席簿から私の氏名は消されており、現実に退学同然となっていましたが、勝手に氏名を消されたことに抗議すると、私にとっては一生の恩師となる一年生の担任と出会いました。

 「大鹿がこれまで良からぬ行動をしていたのは、自分の思い通りにならないためではないか」と話され、「もし、やり直す気が少しでもあるなら、先生にもチャンスをくれないか」、「僕のクラスで一からやり直してみないか」の一言で、1年1組46番の女生徒の後ろに付け足しの高校生活が3年目に始まりました。

 不良となった生徒が一度に改心はできませんが、恩師のおかげで何とか卒業でき、卒業時に成人式をすぎていたため早期の就職を考えていると、「大鹿は絶対に大学まで行った方が良い」と熱心に親へ説得の電話をかけてもらいました。

 私はこの恩師のおかげで大学に進み、何も実務経験の無い私にいきなり経営者として朝日新聞社の販売デスクから声をかけていただくこととなり、学生時代に起業することになりましたが、「絶対に高校を辞めるな」と声をかけ続けてくれた中学時代の恩師の存在が大きかったと思います。

 私の周りでも高校を退学したり、進学もせぬまま遊び続ける卒業生の姿を見てきましたが、私の場合は卒業後も声をかけていただいた恩師のおかげでやり直すこととなり、今回の少年についても、中学の担当教師や良識ある大人が関わっておれば、暴力団につながる会社に行くことも無かったと考えると大人の責任を感じずにはおれません。

 鶴田浩二さんの任侠映画の大ファンでしたが、賃金に加え1日あたり1万~数千円の特殊勤務手当が国から出されながら、少年には一日3千円しか支払わなかった会社の存在にも悲しさを覚える一日となりました。

                本日の体重 70、8キロ 徒歩数 6312歩
                                   2月18日の一言