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 歩行者を遮る横着な運転手や、自転車が鼻をかすめたなどと、何と小さな出来事を連日記してきたのかと自己嫌悪に陥るような衝撃を、本日早朝にリアルタイムで発信されてきた、アメリカの新大統領となったオバマ氏の就任式と演説から感じ、全米から約200万人の国民がワシントンに終結したというスケールの違いに何も記す元気が湧きません。

 新聞やテレビの報道から、第16代リンカーン大統領や、第32代フランクリン・ルーズベルト、第35代ケネディ大統領など歴史上に残る人物と対比され、アメリカ合衆国にとっては44代目にして初めてとなる黒人大統領の誕生を、アメリカ国民だけでなく、全世界の人々が見守るだけでなく、今後の国際関係にも大きな転機が訪れた事を実感させられた。

 私が物心がつく前にケネディ大統領は凶弾に倒れ、以来9人目にして初めて衝撃を受けた就任式となるが、アメリカの人口が約3億人と言われている中で、ワシントンに全米から約200万人の国民が集まったという現実に、日本では考えられない国民性と同時に、国の歴史は短くとも多民族国家の中での黒人の苦難の歴史を払拭する就任式ともなった。

 「なぜあらゆる人種と信仰の男性と女性、子供がこの広大な広場に集い、共に祝えるのか。そしてなぜ、60年足らず前だったら地元のレストランで食事をさせてもらえなかったかもしれない父を持つ男が、(大統領就任の)神聖な宣誓のためにあなたたちの前に立つことができるのか、ということだ」の言葉が演説の終盤にあった。

 さて、去りゆくブッシュ大統領の存在が哀れとも思えるようなオバマ人気だが、日本の政権交代や首相就任と確実に違う事は、明らかに演説がアメリカだけでなく、全世界に対して発せられた演説の中身で、ブッシュ大統領によって進められた「強いアメリカ」による強硬路線から、確実に国際協調路線に転換する内容が発せられた。

 アメリカの顔色を見て、自衛隊の派遣や憲法改正を議論する日本の政治家の何と小さい事か。歩道を走る中学生の自転車に鼻の頭をかすられたと愚痴をこぼす私などは虫ケラのようにも思えてくる。そして、47才の若さも魅力的だ。60才定年の多い日本で、年金を受給する年齢に達する自民党と民主党の指導者による政権交代を見守るだけの日本国民は哀れだ。

 私が本日一番感動した事は、就任式が行なわれた連邦議会議事堂からホワイトハウスへ向かうパレードの途中で、オバマ大統領が暗殺の危険から護るためにバズーカ砲でも破損しないと言われる専用車から降りて、沿道の国民に手を振る瞬間であった。

 初めての黒人大統領を快く思わない人々の存在を承知で、自らの身体を大衆の前にさらして手を振るオバマ夫妻の姿に、アメリカ国民だけでなく、私も歓声を上げたい心境にさせられたが、日本の国政を担う人々にも感動は伝わったのであろうか。
                                 1月21日の一言